2012年10月14日日曜日

レポート:ピープルデザイン”による福祉・ケア領域の社会イノベーション (プラカデミアサロン2012 社会イノベーション・フューチャーセンター第2回セッション)


10月10日、「ピープルデザイン”による福祉・ケア領域の社会イノベーション」と題し、第2回目のプラカデミアサロンが開催されました。

今回は、全8回で行われる「社会イノベーション・フューチャーセンター」の第2のステップ「ダイアログ」のうちの1回です。このステップでは、「ゲストとの対話から発想を得る」ことを目指します。

当日は、「ピープルデザイン」( http://www.nextide.net/peopledesign.html )というコンセプトを掲げ、ファッションやデザインという視点からこれまでの福祉・ヘルスケアの概念を変えていこうというプロジェクトを進めている、須藤シンジ氏(ネクスタイド・エヴォリューション代表、NPO法人ピープルデザイン研究所代表理事)をお招きして、福祉・ケア領域の社会イノベーションについて考えました。

まず、須藤氏から、ネクスタイド・エヴォリューションを設立したきっかけやこれまでのあゆみ、理念や活動内容について話していただきました。そこから参加者は、ハンディキャップをもつ人が街に出てくる社会のあり方や、それを可能にするビジネス展開はどのようなものかということを考え、ピープルデザインが自分の身の回りに存在することを知りました。



休憩をはさんだ後、参加者が3つのグループに分かれて、自分の身の回りにあるピープルデザインの事例をなるべく多く挙げていくワークを行いました。そして、それを元に現状の課題を考え、よりよいピープルデザインにしていくためのアイディアを話し合い、全員で共有しました。



最後に須藤氏に、ピープルデザインの応用の1つのあり方として、それを街や地域に取り入れていく仕方について、渋谷における近年の活動を紹介していただきました。数多くの活動が紹介され、その詳細はネクスタイド・エヴォリューションやピープルデザイン研究所のホームページにも記載されています。街や地域で暮らすことや、そこでの人と人とのやりとりから、シティキャピタルを高め、ダイバーシティを目に見える形にするという点がポイントでした。

こうした取り組みには一貫して、「自分から離れた人からヒントを得る方法もいいが、自分や家族のためにという視点から考えていく」という須藤氏のスタンスがベースになっていることを実感し、参加者全員が有意義な3時間を過ごしました。



(執筆:寺地幹人)

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次回(10月31日)は、今回と同じ第2のステップ「ダイアログ」として一般社団法人環境パートナーシップ会議 平田裕之氏をお招きし、平田さんが支援を行なっている東日本大震災被災地のプロジェクトの紹介と、複数のプロジェクトをつなぎ地域連携によって新たな市場を創造していう構想についてお話しいただいます。みなさんも、さまざまなバックグラウンドをもつ仲間と、社会的課題について議論し、解決に向けた一歩を踏み出してみませんか?

プラカデミアサロンへの申し込み方法については、下記URLをご覧ください。
http://www.glocom.ac.jp/2012/10/2012.html

2012年10月7日日曜日

レポート:プラカデミアサロン2012 社会イノベーション・フューチャーセンター第1回セッション



10月3日、2012年度1回目のプラカデミアサロンが開催されました。

今回は、8回かけて行われる「社会イノベーション・フューチャーセンター」の1回目のセッション「チェックイン」にあたります。まずは、参加者全員がバックグラウンドや現在活動していることについて自己紹介をして、お互いを知りました。その際に、それぞれの自己紹介で気になったことを、向かいの人が1つ質問していくことで、他の人の活動理念やプラカデミアに期待することについても、つっこんだ話を引き出すことができました。

続いて、プラカデミアサロンの母体とも言える、そらキッチンについて理解を深めました。

大きな企業で働きながらそこでの活動と社会イノベーションを結び付けようとしてる方と、そらキッチンでの活動を重ねて実際に起業した方、2人にお話しいただきました。お2人とも以前のプラカデミアサロンへの参加が現在の活動のきっかけとなっているのですが、その実体験を交えたお話は、新しい参加者にとっても非常に刺激的だったと思います。

最後に、次回以降のサロンの内容と、ディスカッションに終始するだけでなくアクションに繋げるというゴールについて、確認をしました。

グローバル経済におけるフェアトレードの普及、認知症に対する企業のリソースの活用、福祉作業所で作られた製品の市場への流通、高齢社会における介護離職の対策…などなど、これまでの参加者が取り組んでいった社会的課題は多岐にわたります。


みなさんも、こうしたさまざまなバックグラウンドをもつ仲間と、社会的課題について議論し、解決に向けた一歩を踏み出してみませんか?

プラカデミアサロンへの申し込み方法については、下記URLをご覧ください。
http://www.glocom.ac.jp/2012/10/2012.html

次回第2回は、ネクスタイド・エヴォリューション/ピープルデザイン研究所の須藤シンジ氏をお招きし、一般参加型で開催します。

10月10日(水)14:00~17:00<3h>@カタリストBA(二子玉川)

参加費:3,000円(そらキッチンメンバー・GLOCOM関係者は無料)

お申込み↓
https://docs.google.com/spreadsheet/embeddedform?formkey=dFhpUTYtTG95Yk8wWWZ6cWZjZzY4d3c6MQ

(執筆:寺地幹人)